絵本を読むうえで欠かせない「分かち書き」とは?
絵本をじっくり読んでいると、絵本ならではの特長に興味が湧いてきます。
今回は、絵本を読むうえで欠かせない、「分かち書き」についてお伝えしますね。
分かち書きとは?
分かち書き(わかちがき)を 大辞林 第三版(三省堂書店) でひくと、
「文を書くとき、ある単位ごとに区切って、その間に空白を置くこと。また、その書き方。」
と記載されています。
実際に例文を見てみましょう。
「くまのがっこうの くまのこたちは 1、2、3、4……みんな あわせて 12ひき。」
これは、 「くまのがっこう」(あいはらひろゆき作 あだちなみ絵 ブロンズ新社) の冒頭の文章です。
このように、句読点とは別に、意味のある短いまとまりごとに、スペースで文章を区切っているのがわかります。
分かち書きはどこで区切る?
例えば、先ほどの例文を 単語で区切ると、
「くま の がっこう の くま の こ たち は 1、2、3、4……みんな あわせて 12 ひき。」
細切れ過ぎて分かりにくいですね。
文節で区切ると、
「くまの がっこうの くまの こたちは 1、2、3、4……みんな あわせて 12ひき。」
かなり読みやすくなってきました。
文節とは、意味のある最小の言葉の区切りですが、 実際の絵本では、「くまのがっこう」と「くまのこたちは」が1つのまとまりになっています。
このように、必ずしも文節で区切っているわけではなく、文節またはそれ以上のある程度のまとまりをもって区切られています。
分かち書きの効果は?
それでは、分かち書きにはどのような効果があるのでしょうか? 先ほどの例文、漢字を交えて書くとこうなります。
「熊の学校の熊の子たちは 1、2、3、4……みんな合わせて12匹。」 空間がなくても、意味がわかります。
ところが、ぜんぶ平仮名でスペースがないと、こうなります。
「くまのがっこうのくまのこたちは 1、2、3、4……みんなあわせて12ひき。」
早口言葉のようで、読みづらいですよね。
特に、文字を読み慣れていない小さい読者にとっては、言葉の意味の区切りがわかりにくく、読みづらいでしょう。
漢字にふりがなをふることもやはり、読み慣れていない子どもたちにとっては読みにくく、文字を読むことに集中して内容が頭に入りにくいというデメリットがあります。
そこで、漢字がなくても意味を捉えやすいように、分かち書きが用いられます。
分かち書きのもうひとつの効果
さて、分かち書きの効果は、意味を捉えやすいためだけではありません。
例えば、「くだもの」(平山和子 福音館書店)に出てくる 「さあ どうぞ。」という文 はどうでしょう。
1ページに書かれているのは、この一言だけ。
これが、「さあどうぞ」でも「さあ、どうぞ。」でも読むのには困りませんが、分かち書きになっているのはどうしてでしょうか。
それは、分かち書きによって、読み方に違いが生じるからでしょう。
「さあ」と「どうぞ」の間(あいだ)の間(ま)。
一呼吸置くことで、自然にゆったりとした読み方になるでしょう。
先ほどの「くまのがっこう」の例文でも、文節ではなく「くまのがっこう」「くまのこたちは」とひと続きになっていることで、リズムよく読むことができます。
逆に、単語で区切った文では、ロボットみたいな棒読みになってしまいます。
このように、分かち書きの空白は、読むときのリズムに大きく影響するんですね。
多くの絵本では、この「分かち書き」が用いられています。
密かに読み聞かせのアシストもしてくれる分かち書き。
絵本を読むときは、こっそり注目してみてくださいね。
「くまのがっこう」と「くだもの」の記事も書いています♪
今回は、絵本を読むうえで欠かせない、「分かち書き」についてお伝えしますね。
分かち書きとは?
分かち書き(わかちがき)を 大辞林 第三版(三省堂書店) でひくと、
「文を書くとき、ある単位ごとに区切って、その間に空白を置くこと。また、その書き方。」
と記載されています。
実際に例文を見てみましょう。
「くまのがっこうの くまのこたちは 1、2、3、4……みんな あわせて 12ひき。」
これは、 「くまのがっこう」(あいはらひろゆき作 あだちなみ絵 ブロンズ新社) の冒頭の文章です。
このように、句読点とは別に、意味のある短いまとまりごとに、スペースで文章を区切っているのがわかります。
分かち書きはどこで区切る?
例えば、先ほどの例文を 単語で区切ると、
「くま の がっこう の くま の こ たち は 1、2、3、4……みんな あわせて 12 ひき。」
細切れ過ぎて分かりにくいですね。
文節で区切ると、
「くまの がっこうの くまの こたちは 1、2、3、4……みんな あわせて 12ひき。」
かなり読みやすくなってきました。
文節とは、意味のある最小の言葉の区切りですが、 実際の絵本では、「くまのがっこう」と「くまのこたちは」が1つのまとまりになっています。
このように、必ずしも文節で区切っているわけではなく、文節またはそれ以上のある程度のまとまりをもって区切られています。
分かち書きの効果は?
それでは、分かち書きにはどのような効果があるのでしょうか? 先ほどの例文、漢字を交えて書くとこうなります。
「熊の学校の熊の子たちは 1、2、3、4……みんな合わせて12匹。」 空間がなくても、意味がわかります。
ところが、ぜんぶ平仮名でスペースがないと、こうなります。
「くまのがっこうのくまのこたちは 1、2、3、4……みんなあわせて12ひき。」
早口言葉のようで、読みづらいですよね。
特に、文字を読み慣れていない小さい読者にとっては、言葉の意味の区切りがわかりにくく、読みづらいでしょう。
漢字にふりがなをふることもやはり、読み慣れていない子どもたちにとっては読みにくく、文字を読むことに集中して内容が頭に入りにくいというデメリットがあります。
そこで、漢字がなくても意味を捉えやすいように、分かち書きが用いられます。
分かち書きのもうひとつの効果
さて、分かち書きの効果は、意味を捉えやすいためだけではありません。
例えば、「くだもの」(平山和子 福音館書店)に出てくる 「さあ どうぞ。」という文 はどうでしょう。
1ページに書かれているのは、この一言だけ。
これが、「さあどうぞ」でも「さあ、どうぞ。」でも読むのには困りませんが、分かち書きになっているのはどうしてでしょうか。
それは、分かち書きによって、読み方に違いが生じるからでしょう。
「さあ」と「どうぞ」の間(あいだ)の間(ま)。
一呼吸置くことで、自然にゆったりとした読み方になるでしょう。
先ほどの「くまのがっこう」の例文でも、文節ではなく「くまのがっこう」「くまのこたちは」とひと続きになっていることで、リズムよく読むことができます。
逆に、単語で区切った文では、ロボットみたいな棒読みになってしまいます。
このように、分かち書きの空白は、読むときのリズムに大きく影響するんですね。
多くの絵本では、この「分かち書き」が用いられています。
密かに読み聞かせのアシストもしてくれる分かち書き。
絵本を読むときは、こっそり注目してみてくださいね。
「くまのがっこう」と「くだもの」の記事も書いています♪
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