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医者のパパと看護師のママの絵本育児

理想のお父さん~ワンオペ育児は辛いよ~

ワンオペ育児に一石を投じる「スモールさんはおとうさん」

一人で家事も育児もこなさなければいけない…

ワンオペ育児は、辛いもの。

お父さんが早く家に帰ってきて、家事に育児にお互い協力できたら、どんなに助かるでしょう。

 

今回ご紹介する、アメリカ生まれの絵本「スモールさんはおとうさん」のスモールさんは、家庭で大活躍する素敵なお父さんです。

 

スモールさんはおとうさん

 「スモールさんはおとうさん」

文・絵:ロイス・レンスキー 訳:わたなべしげお 福音館書店

 

協力し合う理想の家族

スモールさんの家族は、お父さん、お母さん、赤ちゃんを含めた3人の子どもたち。

スモールさんの家では、お父さんが毎日早くお家に帰り、家事に参加し、みんなで一緒に晩ごはんを食べます。
そんなスモール家では、子どもたちもせっせとお手伝いをします。

家族が協力して働くことで、「おとうさんは、ひとやすみ」のシーンと「おかあさんは、ひとやすみ」のシーンが平等に出てくるのが素晴らしい♪

 

スモールさんにみる幸せの形

おとうさんが仕事から帰ってきたとき。外には、まだ太陽が照っています。
木曜日、おとうさんが台所の水漏れを直すとき。時計は、まだ4時半を指しています。

はっきりと描かれたお日様と時計の絵からは、「お父さんが早く帰ってくると家庭はこんなに幸せ」というメッセージが伝わってきます。

そして、「スモールさんはおとうさん」に描かれているのは、ささやかだけれど確かな、日常の幸せ

 

いってらっしゃいをする。
一緒に晩ごはんを食べる。
一緒にスーパーマーケットに行く。
お母さんの好きな絵を飾る。
「ちいさいじどうしゃ」でお出かけする。

 

そこに派手さはありませんが、真の豊かさがあるような気がしてなりません。
家族がお互いに協力しあって心のゆとりがあるからこそ生まれる豊かさ

 

「ワンオペ育児」なんて言葉が言われるようになるずっと前、日本では1971年に出版された作品ですが、社会に一石を投じて理想の家庭像を描き出している絵本なのではないでしょうか。


スモールさんのお仕事シリーズ

このスモールさん、実は「ちいさいじどうしゃ」「ちいさいしょうぼうじどうしゃ」「ちいさいきかんしゃ」などで様々な職業で活躍するスモールさんシリーズの主人公です。

「スモールさんはおとうさん」の原題は「PAPA SMALL」。
シリーズの他の作品と同様に、パパという「お仕事」がフォーカスされているからこそ、家庭でのスモールさんの活躍ぶりが鮮やかに描かれています。


作者が、「スモールさんて、おくさんとかこどもとかいないの?」という読者の質問に答える形で生まれた絵本のようですが、家庭における父親の役割の大切さを伝える貴重な一冊となっているのではないでしょうか。


いかがでしたか?
「スモールさんはおとうさん」は、長年子どもたちに愛されてきたロングセラー絵本ですが、大人にとっても示唆に富んだ絵本です。
是非、家族みんなで読んでみてくださいね。

  

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