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保育園に預けられて泣く子ども心…「あーんあん」せなけいこ

我が家の次男は、この春から、仕事のある日だけ保育園に通っています。

保育園には少しずつ慣れてきたものの…
朝預けるときと、お迎えに行って目が合ったときには、毎回泣かれてしまいます

さて、そんな保育園に預けられて泣いてしまう子どもをテーマにした絵本が、せなけいこさんの「あーんあん」です。



「あーんあん」 せなけいこ作・絵 福音館書店




「あーんあん」は、保育園に行くのはいいけれどお母さんが帰るのは嫌だと、子どもたちが泣くお話です。
涙が海になって、子どもは魚になって、お母さんが助けに来るところでお話はおしまい。

「保育園は楽しいから泣かなくて大丈夫だよ」 とか 「お母さんが来るまで待っていようね」 とか そういうところまで言ってくれません。
大人の都合のいいお話にはなっていないんですね。

正直、「え?ここで終わり?」というところで終わってしまうのが、せなけいこワールド。
でも、それがいいのかもしれません。

だって、どんなに保育園が楽しくても、お母さんと離れて過ごす子どもたちのさみしい気持ちは、確かに存在するのですから

「本当にさみしいんだよ!」っていう子どもたちの気持ちを代弁するように、涙が海になって子どもは魚になってお母さんをお迎えに来させちゃう。

それが実現しない仮定だって分かっているからこそ、絵本の中だけでは叶えてしまう
だからこそ、読んでいる子どもたちは満足して、長年愛される絵本になっているのかな、と思います。



せなけいこさん作 おかあさんのつくった絵本シリーズ


せなけいこさんの「おかあさんのつくった絵本(あーんあんの本、いやだいやだの本)」シリーズの他の絵本でも、せなけいこさんらしいスタイルが見られます。

ねないこだれだ」では、寝ない子はおばけになって、おばけの世界に連れていかれちゃう。
だからちゃんと寝ましょう、というところまでは書いてありません。


「いやだいやだ」では、なんでも嫌がるルルちゃんは、お母さんからも食べ物からも持ち物からも嫌だって言われて困ってしまう。
だからイヤイヤはやめましょう、というところまでは書いてありません。


小さな読者を子供扱いしないで、子どもたちの感性~お話を受け止める力~を信じて絵本を創作されたのでしょう。
そんな独特の世界を表現するのに一役買っているちぎり絵も魅力です。
未読の方は是非一度手にとってご覧くださいね♪


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今日の絵本
「とうふができるまで」「かまぼこができるまで」「ようちえんのいちにち」「ほいくえんのいちにち」「あーんあん」「にんじん」「ルルちゃんのくつした」
長男3歳 次男1歳

 

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